ということで、贈答用などでよく見かける『詰合せ商品』。
原材料名が鬼のように多くって、ごちゃごちゃしがち。
納豆にカラシ・タレが添付される場合や、
麺類とスープのセット(半生めんや生めんの場合も少々特品表示をするのだけどね)なんかも、広義には詰合せ商品といえるでしょう。
添付系の表示は、
仕入れ時の原料規格書のまま表示してしまうと、
アレルゲン表示の禁じ手状態になってしまうことも。
この記事を読むと、
が、分かるようになっています。
日本一易しいアレルギー表示講座 いいとこ取りで
食品表示の基本の範疇の1つ、アレルギー表示。いろんな所で長文で解説する、ありがたいページも多数ありますよね。
アレルギー表示の基礎は、また追ってページを作るとして。
本稿では業務フル活用レベルでのシンプル理解に基づき、解説しています。
本サイトに来てくださっている方は、
ブログの内容からして既に食品表示の腕に覚えがある方のような気がしています。
なので、基礎部分はバクっと。定義程度にとどめておきます。
アレルギー表示とは、
基本ルールはこんな感じ。
数年前、任意表示とはいえ、
いつの間にかしれっとアーモンドが追加されていたのには驚いた…。
くるみが義務表示格上げという動きもあるので、
アレルギー表示ルールは目が離せない。
アレルギー表示チェックで気にしていること
先述の通り、アレルギーミスは一発回収で重篤案件なので、
食品事業者としてはミスが許されない箇所です。
表示責任が自社になくても、アレルギーチェックは必ずします。
りりっつがアレルギーチェックしている際に、
良く赤ペンを入れる箇所があるので、自社表示チェックにお役立てください。
マニアックなチェックポイントで言うと、
超レア表示の(魚介類)の表示が適切になされているかは絶対見る。
これは特殊過ぎてた水産関係のメーカーさん以外、
ほぼ正しく表示できない。
詰合せ商品ならではのアレルギー表示チェックポイント
今回のテーマは詰合せ表示。
詰合せ商品でよくみられるミスは、ズバリ『個別表示と一括表示の混在』です。
混在といても、単に部材レベルで混在しているわけではないというのがミソ。
ばれいしょでんぷん(国内製造)、食物油脂、えび、醤油(小麦・大豆を含む)、海老パウダー、食塩/加工でんぷん、膨張剤、紅麹色素、(一部にえび・小麦・大豆を含む)
こんな分かりやすいミスではなく、
詰合せ商品では下記のようなミスが出がち。
<えびせんべい>ばれいしょでんぷん(国内製造)、食物油脂、えび、海老パウダー、食塩/加工でんぷん、膨張剤、紅麹色素
<わかめせんべい>ばれいしょでんぷん(国内製造)、植物油脂、わかめ、チキンエキスパウダー、えび、あおさ、食塩/加工でんぷん、膨張剤、(一部にえび・小麦・鶏肉を含む)
えびとわかめそれぞれ見れば問題のない表示なのに、
これを同一表示中でやると、
個別表示と一括表示が混在に当たると指導を受けたことがあります。
これ何でそんな判断になるかというと、
<えびせんべい>にはアレルゲンの「えび」が代替表記で表示されているので、
これで商品が完結していればこの表示でOKなんです。
でも、今回詰合せ商品で、
同一商品中に一括表示をひっさげた<わかめせんべい>がいるわけです。
えびせんべいには一括表示がない=(原材料名でアレルギー表示を省略した)個別表示をしているという判断に。
なので、<えびせんべい>は個別表示、<わかめせんべい>は一括表示。
混在してるよねーって判断になるわけです。
じゃあこの表示の場合、何が正当だったかといえば、
あるいは、
ここらへんでしょうか。
商品全体として、個別表示(あるいは個別表示に準ずる一括表示なし表示)か一括表示かきっちり整えようということで。
なので、一部他社仕入れ商品で特に注意が必要なのですが、
メーカーによっては個別表示、一括表示好き勝手使っているので、
そのまま使うと意図せず個別表示と一括表示が混在してしまうよということです。
詰合せ商品の表示はまず整理から始める
自社がアレルギー個別表示をしていて、
例えばスープなんかを仕入れで添付する際なんか、
原料規格書や裏面表示が一括表示だったのでそのまま記載しました。
なんてことは、起こり得ることです。
そしてなんだか他社が作成した表示って、
壊しちゃいけないような気もするし…。
けれども、製造者や販売者として表示責任者として自社の名前をつけたのなら、
その商品は自社商品であり、表示の内容については自社で負わなければならんのです。
間違えたときに指導が入るのは、
原料規格書のメーカーではなく、
間違いなく表示責任者に来ます。
うっかりミスで指導受けるなんて悲しいじゃないですか。
表示内容をきちんと確認して、
自社の責任持てる表示に整えるようにしてくださいね。