2020年4月に新表示へ完全移行になってから久しいですが、
食品表示の「/(スラッシュ)」は見慣れたものですね。
移行期間の時は、
スラッシュを見れば新表示になっているか?の一つの目安になったし、新旧表示が混在していないか目を光らせていたものです。
何気なく表示されているスラッシュですが、
どういう意味で使われているのか、
分かりやすく説明しているものって寡聞にして存じ上げないなぁと思った次第。
この記事を読むと、
食品表示で見つけた/(スラッシュ) どういう意味?
日々食品表示を目にしていると、
裏面一括表示の中の原材料名の中に突如現れる「/(スラッシュ)」
これは2020年4月に新法の表示方法として現れたので、
平成25年に制定されるまで、影も形もありませんでした。
(このサンプル表示、よく見ると間違ってますね…。
原料原産地表示されてるから、古くないはずなんだけど)
結論を言えば、
このスラッシュの前後で、
という、越えられない壁を制定しています。
ちなみに、
探してみたのですが食品表示基準では一切スラッシュについて言及ありませんね!
原則地項目名として「添加物」を設けるスタイルの例示しかなく、
スラッシュの言及は、Q&Aの(加工-253)に詳細が出ており、
3種類ほど紹介されたもののうちの1つ。
(加工-253)添加物の事項名欄を設けずに、原材料名の欄に原材料名と区分して表示する方法について教えてください。① 原材料と添加物を記号で区分して表示する。
原材料名 いちご、砂糖 / ゲル化剤(ペクチン)、酸化防止剤(ビタミンC)
② 原材料と添加物を改行して表示する。
原材料名
豚ばら肉、砂糖、食塩、卵たん白、植物性たん白香辛料リン酸塩(Na)、調味料(アミノ酸)、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)、コチニール色素
③ 原材料と添加物を別欄に表示する。
原材料名 豚ばら肉、砂糖、食塩、卵たん白、植物性たん白、香辛料 リン酸塩(Na)、調味料(アミノ酸)、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)、コチニール色素
(引用:食品表示基準Q&A 135頁)
この回答の1つ目が一番表示に使われている様式になりつつありますね。
下記にも言及しますが、スラッシュはOK例の1つであり、
スラッシュを使用しないスタイルも紹介されています。
あんまり見ないけど。
食品表示にスラッシュがない! どんな場合?
前述のとおり、スラッシュはQ&Aで言及されている食品材料と添加物の区切り方の1つ。
なので、スラッシュがない表示というのも認められています。
スラッシュがない表示のパターンは下記の通り。
- 原材料名とは別に添加物の事項目を設ける。
- 食品材料で改行のワンクッションを入れる。
- 原材料名を2枠作り、上段に食品材料下段に添加物を配置する。
- 添加物が使われていない。
スラッシュが無いからと言って、直ちに無添加を指すわけではないのですね。
食品表示のスラッシュ 表示作成時に気を付けたいポイント
表示チェックをしている際に、
「こういう工夫をしてください」と必ず声をかけるポイントをご紹介しますね。
表示は見やすさ重視。
消費者が誤解無いように、
工夫するようにしていますよ。
冷凍食品は食品表示のスラッシュが複数出ることも
スラッシュが複数出てくる表示も存在します。
以前にも紹介しているのですが、
冷凍食品の表示は超々特殊なので、知らないと違和感を覚えるし正しく表示ができなくなっちゃいます。
関連記事でも紹介していますが、
改めて表示を引っ張ってみましょう。
表示例は冷凍ハンバーグのもの。
冷凍ハンバーグは、
ハンバーグ部分の食品材料/添加物、ソース部分の食品材料/添加物、(アレルゲン一括表示)
という表示の建て付けになっています。
他にも冷凍ミートボールとかも同じような表示になります。
チルドハンバーグはまた違った解釈になるようで、
<ハンバーグ>食品材料/添加物、(アレルゲン一括表示)
<ソース>食品材料/添加物、(アレルゲン一括表示)
詰め合わせ商品のような表示になるんですね。
同じハンバーグなのに、
冷凍かチルドかで表示方法が違うという…
こういうのが正しい表示を難しくするんですよね…。
食品表示の/(スラッシュ)には情報がたくさん
食品表示のスラッシュについて深掘りしてみましたよ。
スラッシュ、
いろんな表示に使われていますが、
食品表示基準には一言も言及されていないとは結構意外でしたね。
食品表示のスラッシュは、
列記タイプの栄養成分表示の表示例や、
スペース無い場合の区切りの意味を広く持っています。
Q&Aでは他にも、
賞味期限の区切りとしての使用や、
製造所固有記号やロットの記載方法の区切りとしても使用が認められています。
単に、スラッシュがない=添加物不使用という訳ではないようです。